J-WAVE 81.3FM 「BOOM TOWN」Produce Sounds Green Live featuring 森山直太朗@渋谷AX
夏至前日のこの日渋谷では「J-WAVE BOOM TOWN Sounds Green Live featuring 森山直太朗」が開催された。
ラジオ番組のライブイベントだからだろうか、それとも出演が森山直太朗だからだろうか、会場はゆったりとした柔らかな雰囲気のまま、スタート時間となった。
J-WAVE「BOOM TOWN」(月曜日〜木曜日9:00〜11:30)のナビゲーター、クリス智子さんが登場。「アコースティックなサウンド」「心にまっすぐ響く音楽」がキーワードのこのコーナー「Sounds Green」がプッシュするナチュラル&オーガニックなアーティストライブ。今回はONE &ONLYー森山直太朗がその主役。
明日の夏至には是非キャンドルナイトでスローな夜を過ごしてほしいというキモチで、なんとこの日の会場全員へのキャンドルプレゼントがあった。なんともこの番組らしい。
クリス智子さんの迎え入れで森山直太朗が登場。大きな拍手に迎えられると、「何処かで誰かが」でライブの幕は開いた。
2年3カ月ぶりのニュー・アルバム「あらゆるものの真ん中で」からのナンバーで、この後
同アルバムから、森へ誘われるようなコンガのリズムの「ラクダのラッパ」、バンマスを務める石川鷹彦のマンドリンが美しい「花鳥風月」と続ける。どの曲も、直太朗のその深い独特な声がしっとりと、しかし爽やかに沁み入る。
まるでキャンドルが照らしているような柔らかに揺らぐ照明の中、シート席の人もスタンディングの人もそのメロディと情緒ある歌詞の世界に浸っている。
民族音楽とフォーク(しかも昭和の香りがする!)の融合といったところだろうか、それに直太朗の声が乗れば気持ちよくないわけがない!
3曲終わったところで、「どうもありがとう! こんばんは、森山直太朗です。今日はよろしくお願いします」と挨拶をし、6月9日にリリースしたアルバムの事を話した上で、「今回、そのアルバムを聴いてくれた『BOOM TOWN』の皆さんに『Sounds Green』でのライブを是非一緒にやろうじゃないかと言っていただき、こういうライブをやることになりました」と、このイベントに出演する経緯を語った。
またここで、アルバムプロデューサーでありこの日のバンマスを務める石川鷹彦(G)、アルバム制作にも参加した倉田信雄(Pf)、三沢またろう(Per)の3人を紹介。
「Greenだよ…ええじゃないか。」と、まるで某飲料CMのキャッチコピーのような事をいいながら石川、倉田の顔を覗き込み、「違う、違う」と首を振られると「あ、違いますね。」という、なんとも淡々としたやりとりの笑いで会場は和む。
「雨だけど雨だから」はこの梅雨の雨さえ好きになってしまいそうな美しく優しいナンバーで、倉田のコーラスが更に直太朗の声と胸キュンもので絡み合う。
「グングルパーニャ」「アメリカにいるみたい」は異国のエッセンスを取り入れたナンバー。特に「アメリカにいるみたい」は、コミカルでもありポップでもあり、そんなナンバーに弾むような手拍子が合わさる。
「星がキレイな夜だから」は以前、同局のレギュラー番組「OH! MY RADIO」で直太朗がパーソナリティを担当していた頃、その番組の最終回で歌った最後の曲と紹介した。
「さくら」「生きてることが辛いなら」 などヒット曲も熱唱。この曲( 生きてることが辛いなら )はその歌詞にドキリとさせられたり、肩の力を抜いていいんだよ、と言われてるような気分になったりと何とも包容力のある曲だ。
棘のない直太朗の歌声と世界に、ここが都会の真ん中である事をふと忘れる。
MCで直太朗は、アルバムを制作するにあたり色々な人との出会いがあった事と、この日のライブがその道の先にあった事を語った。
「1人ずつみんなと『アル バムどう?』って語り合いたいんですけど…それもそれでめんどくさいし(笑)」と、彼らしい、つれないトークでファンを笑わせながらも、ライブ初披露というスローバラードの「言葉にすれば」で本編は終了。
再びクリス智子さんが登場。直太朗とのトークコーナーへと移る。
この二人が一緒になると、つい喋りすぎてしまうらしい。「BOOM TOWN」に直太朗がゲスト出演した時、OAに乗れなかった部分をこの場で紹介。
姉と弟といった風なのだろうか、気負いのないそのユルいトークに二人の良い関係性がうかがえる。その日のリハーサルの話やアルバム事、今後の活動の事などを爆笑トークを交えながら、アンコールヘと進む。
「まぁ、まったく予定になかったと言ったらウソになるんですけども」
またそんな言い方する〜っと突っ込みたくなりながらも、最後の「知らないことが多すぎる」は、凛とした空気の中、1人きりの弾き語りで会場にいる皆の耳は直太朗のぴんと張った声と、柔らかくも強いギターの音色に全神経を集中させているようだった。
「どうもありがとうございました。またライブで会いましょう。さようなら!」と直太朗は深々と頭を下げながら笑顔で挨拶、 今宵限りのメンバーでのライブは終了した。
このライブとトークの模様は6月28日(月)から7月1日(木)放送の「BOOM TOWN」番組内「Sounds Green」のコーナーでオンエア。
7月3日(土)深夜24:00からは1時間にわたってこの日の収録音源を流す特番がオンエアされる。
ここでは書かなかったオモシロトークや、直太朗の素敵な歌声を是非チェックして欲しい!
取材・文/まさやん
<セットリスト>
01. 何処かで誰かが
02. ラクダのラッパ
03. 花鳥風月
04. 雨だけど雨だから
05. グングルパーニャ
06. アメリカにいるみたい
07. 星がキレイな夜だから
08. さくら
09. 声
10. 生きてることが辛いなら
11. 夜の公園で渡すつもりのない手紙を書いている
12. 言葉にすれば
<アンコール>
13. 知らないことが多すぎる
J-WAVE 81.3FM
BOOM TOWN http://www.j-wave.co.jp/original/boomtown/